楊貴妃も愛したと言われるスーパーフード。それは、ナツメ(棗)です。
漢方で用いられる『たいそう(大棗)・ナツメ(棗)』は上薬の一種に分類されています。
上薬とは副作用の心配が少なくて体質改善のために日常的に摂取しても差し支えのない生薬とされています。
とはいえ、何でも食べ過ぎは禁物ですので生活の知恵として『一日食三棗、終生不顕老(1日3粒のナツメを食べれば、生涯若々しくいられる)』という諺(ことわざ)を覚えておくと良いかもしれません。
では、ナツメの特徴や効能、食べ方などまとめてみましたので、早速見ていきましょう!
ナツメの効能
*補血・造血→鉄と葉酸がたっぷり *腸内環境の改善→食物繊維 *精神安定→ビタミンB群やミネラル *美肌を作る→ビタミンCとパントテン酸 *脂質代謝の促進→サポニン *骨粗鬆症の予防→カルシウム など…
たくさんの効果がナツメの中に含まれていますので、美容はもちろん健康な身体づくりにオススメです。
さらに、ナツメに含まれる『フルクトビラノサイド』という成分は花粉症の対策にも良いみたいです。
こんな人にオススメ
ナツメは気血両虚(きけつりょうきょ)の方にオススメで、気血両虚とは臓腑のエネルギー源となる『気』と体内に栄養を運ぶ『血』が同時に不足している状態です。
不安感を和らげたり胃腸の調子を整えたり。気持ちが落ち込んで眠れないときや食欲不振の時にも元気を与えてくれます。更年期のイライラや不安などにも良いでしょう。
他には、めまい・倦怠感・動機・冷え性・脱毛・顔の青白さなどと言った症状などにも効果があります。
ナツメの薬膳の特徴
東洋では食材の持つ特徴を5つの味覚(五味→酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(塩味))、5つの性質(五性→寒・涼・平・温・熱)、どの部位に作用しやすいか(帰経)によって分類されます。
ナツメの薬膳的特徴は五味は甘味、五性は温、帰経は脾・胃となります。
【用語解説】 五味 ・酸味(収れん作用)筋肉を引き締め、汗や尿などが出過ぎるのを止める ・苦味(清熱作用)身体の熱を冷ます (瀉下作用)便を下して出す ・甘味(補益作用)滋養強壮 (緩和作用)痛みを止め、緊張を緩める ・辛味(発散作用)滞っているものを発散させ、気血の流れを良くする ・鹹味、塩味(軟堅作用)硬いものを柔らかくする (潤下作用)便通を良くする 五性 身体を温め興奮させる「温」「熱」と体を冷やし鎮静させる「涼」「寒」の四気に作用の穏やかな「平」を合わせた5つ 帰経 ・肝 ・心 ・脾(胃) ・肺 ・腎
ちなみにナツメとナツメヤシは名前や見た目も似ていますが、まったくの違う果物です。
以下に簡単に二つの違いをまとめましたので参考にしてみて下さい。
【ナツメ(棗)】
クロウメモドキの果実で乾燥ナツメの赤い外皮は少し硬くなっていて、中の黄色い果実はフワフワした食感です。生のナツメはリンゴのような食感です。中国・韓国では良く食べられているフルーツ。
【ナツメヤシ(デーツ)】
ヤシ科の果物で乾燥デーツは茶褐色の実になっています。干し柿やプルーンに似たねっとりとした食感です。しっかりとした甘さが特徴になっています。北アフリカや中東で良く食べられているフルーツ。
どちらもビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富に含まれています。
オススメの食べ方
ナツメはドライフルーツの状態で販売されていることがほとんどだと思います。1粒あたりのカロリーが約7kcalになっています。ドライフルーツの状態でそのまま食べるのも良いですし、焼き菓子やお茶に入れて飲むのもオススメです。
ナツメチップスもあったりして手軽に食べることができます。
このナツメチップスはお客様からプレゼントして頂いたことがあり、そこから美味しさにハマって大好きになりました。食べ過ぎ注意なので、そこだけは気をつけています。いくら体に良いものでも適量を摂ることが大切ですから(;^ω^)
韓国ではドライの状態のナツメを煮詰めて甘味を付けたナツメ茶が伝統的に飲まれているみたいです。
ナツメ茶の作り方はふた通りあるみたいなので、載せておくのでお好きなほうを作ってみると良いかもしれません。
ナツメ茶作り方
【ナツメを煮たお湯に甘みを付けたバージョン】
水にナツメを入れて火にかけ、じっくりと煮込んだらそこに甘味をプラス。甘味にはてんさい糖やアガベシロップなどがオススメです。
【ナツメを裏ごしして煮詰めたバージョン】
煮込んだナツメをざるなどで裏ごししてから再度、煮詰めていくという方法です。裏ごしすることで少しトロミのある口当たりになってまろやかな味わいになる。濃厚な旨味が堪能できるみたいです。裏ごしという手間はかかってしまいますが、ナツメを丸ごと頂くには挑戦してみたい飲み方です。
私は面倒臭がりなのでまだ試したことがないのですが、時間を見つけてチャレンジしてみたいと思います!
まとめ
ナツメは漢方で言う上薬の一種に分類されていて、副作用の心配がなく体質改善のために日常的に摂取しても差し支えのない生薬とされています。
とは言っても食べ過ぎには注意が必要ですが、気軽に始めることができる美容健康法だと思うので取り入れてみてはいかかでしょうか?
皆さまの美容と健康を願っています。最後まで読んで頂きありがとうございました(*’ω’*)